歴史探訪・歴史調査

アクセスカウンタ

zoom RSS 歴史調査(日本人の源流 核DNA解析)

<<   作成日時 : 2018/09/30 07:39   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

歴史調査(日本人の源流 核DNA解析)
「日本人の源流」核DNA解析でたどる、河出書房新社、斎藤成也著、2017年初版
という本を図書館で借りてきたので、内容を簡単に整理する。


8/10の私のブログで歴史調査(縄文人とアイヌ人)
@縄文人の核ゲノムから歴史を読み解く(生命誌ジャーナル87号)
                      神澤秀明(国立科学博物館)
http://www.brh.co.jp/seimeishi/journal/087/research/1.html

を紹介したが、神澤秀明氏は、総合研究大学院生命科学研究科遺伝学専攻の5年一貫制博士課程の斎藤研究室の学生であった。この本の著者斎藤氏は、国立遺伝学研究所教授(総合研究大学院と併任)であり、核DNA解析の企画、実施の実質責任者であった。
従って、この本には、核ゲノム解析プロジェクトの背景、経緯、結果、成果、課題が書いてあり、神澤氏の論文内容を理解するにも、ぜひ読む必要があると思った。

はじめに
・起源研究の革命
ミトコンドリアDNAやY染色体を調べていたが、今はすべての染色体を調べる。
ヒトゲノムの塩基配列は昔、数億円、数年かかっていたが、今は数万円、一週間でできるようになった。
・2012年発表のように、二重構造モデルはDNA解析の結果からも基本的には妥当と思われる。
・縄文時代の人々(東南アジアか?)と弥生時代以降の渡来人(北東アジアか?)の源流は、実は諸説あって、よくわかっていない。
・2016年縄文時代人のゲノムDNAの情報を決定することに初めて成功し論文に発表した。
・縄文人の起源は東南アジア人とも北東アジア人とも近くなく謎は深まるばかりである。(東南アジア人と北東アジア人に分かれる前に分かれたか?)

1章 ヒトの起源・・・ヒトの起源が詳細に書いてあるが省略、参考になる点のみ記載する。
・ミトコンドリアDNAは、16500塩基しかない。13個の蛋白質と24個のRNAの少ない情報しかない。(母系遺伝)調べるのは100箇所
・Y染色体は男性しかない。(父系遺伝)
・ヒトゲノムは32億個塩基で最も短い21番染色体でも3000万塩基以上ある。
但し遺伝的個体差のある塩基は400万個あるが調べるのは100万箇所

2章 出アフリカ・・・経路が書いてある、特に東南アジアでのDNA解析結果、
あとは省略

3章 最初のヤポネシア人
(注 日本列島人の日本を本書で使いたくないとの事)
3万8000年以降渡来人の遺跡
(中期旧石器時代の金取遺跡等は言及なし?まだ認められていない?)
・二重構造モデル・・・埴原和郎(はにはらかずろう)、骨の形態等から
単純化してあるので、あくまで第一近似として考えるべき。
・神澤秀明氏の古代DNA研究の苦労話、研究経過
・三貫地貝塚出土縄文時代人のミトコンドリアDNAのハプロ決定
・次世代シークエンサーを用いた三貫地貝塚出土縄文時代人の核ゲノムDNA塩基配列決定

他のデータとの比較.・・・・主成分分析法 神澤氏の論文に結果は記載してある

・アフリカ人、東ユーラシア人、西ユーラシア人の三角形の内側にはいる。
・日本人を含む近隣現代人と比較、現代人とはかなり遠い関係。
・アイヌ、オキナワ人、ヤマト人(東京周辺)の比較は、二重構造モデルを補完する結果
・縄文人は北方系でも南方系でもない。

現代日本人の、縄文人と弥生人の比率は、
縄文人に比率10〜20%

国立科学博物館 篠田謙一副館長、山梨大学医学部安達登教授のグループも
縄文人のゲノム解析を進めているが、ほぼ同じような結果である。
(青森県尻労阿部遺跡、長野県湯倉遺跡の人骨)
・・・・篠田(2015)「日本人起源論

4章 ヤポネシア人の二重構造
・ヤマト人とオキナワ人は二重構造
・アイヌ人は、バラつきが大きい。(混血の集団差が大きい)北方系と混血?

5章ヤマト人の内なる二重構造

出雲ヤマト人のDNAデータの衝撃
ヤマト人でも東北、沖縄、出雲ヤマト人は、関東、近畿、瀬戸内、北九州のベルト地帯の人々とは、DNA分析をすると主成分分析法の位置に少し離れた関係にある。従って、ベルト地帯とその他では、うちなる2重構造を持っているのではないかと考えられる。

縄文人、弥生人、そしてもうひとつの集団がいた?
うちなる二重構造とは、
アイヌ・・・縄文人に近い、第一波移住民との混血
オキナワ人・・・・ヤマト人より少し縄文人に近い、第二波移住民との混血
ヤマト人・・・・・・縄文人の影響が少ない、第三波移住民との混血(弥生人)

5章 ヤポネシアへの三段階渡来モデル

第一段階 4万年前〜4400年前、色々なルートから、起源は謎
第二段階 4400年前〜3000年前 朝鮮方面から列島中央部へ、
       海の民では?
第三段階 3000年前〜1700年前 朝鮮方面から列島中央部へ、
       海の民とは少し遺伝子が違う稲作民では?
第四段階 約1700年前〜現在 朝鮮方面から列島中央部へそして全国へ
       海の民とは少し遺伝子が違う稲作民では?
 
神話に出てくる国津神と天津神は第二段階と第三段階の渡来人の象徴的な呼び方であったのではないか

6章 多様な手法による源流探し
ミトコンドリアDNAやY染色体、血液型、言語、地名

・47都道府県のミトコンドリアDNAの系統頻度にもとずく主成分分析結果
うちなる二重構造を支持する結果である。

感想
日本人の祖先は、まず南からと思っていたが、源流が不明となると謎である。
神澤氏の論文に書かれているように、東南アジア系とは別の謎の集団(東アジア人から直接分かれた集団)が数多く住んでいたのでは?
うちなる二重構造とは、初めて聞いたが、なるほどと思うところもあり、今後の研究に期待したい。






テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
歴史調査(日本人の源流 核DNA解析) 歴史探訪・歴史調査/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる