歴史調査(地球史 絵でわかる日本列島の誕生 その2)

歴史調査(地球史 絵でわかる日本列島の誕生 その2)
「絵でわかる日本列島の誕生」講談社、堤之恭著、2014年初版という本を借りてきたので整理する。前回第3章までまとめたので、今回は第4章からはじめる。

第4章 地質学の始まり
4.1 地球はいつ頃できたのか?・・・・・45.6億年前
4.2 山はあったのか?できたのか?・・・できた
4.3 山をつくる原動力・・・・不明だった。(地球収縮説 梅干?)
第5章 地向斜と造山活動
5.1 地向斜
19世紀、山は堆積物からなっているので、くぼみの堆積物が地球の収縮によって、山脈になったと考え、「地向斜」と名づけた。
5.3 「地向斜説」から「地向斜造山論」へ
地向斜は地球の収縮力、これに対して1960年前後日本の一部の学者が「地下にできた花崗岩の浮力によって独自に隆起して山脈に進化する」という「地向斜造山論」を提唱した。
西日本の東西に伸びる領家帯(花崗岩)の両側に変成岩帯(三波川帯、、三群変成帯)がある。(この地向斜造山活動を本州変動という。また同様な構造が日高にもある)
5.4 プレートテクニクス以前の日本海形成論・・・・陥没
   海底は玄武岩でできているので、矛盾
第6章 付加体地質学、そしてプレート造山論へ
6.1 プレートテクニクス受容のタイムラグ
微化石による地層の年代測定と付加体地質学によって地向斜造山論が根拠を失った。
6.2 地向斜造山論に穿たれた「蟻の二穴」
① 放射年代との不一致
いずれの地質も年代が合わない。
三群変成帯・・・180Ma   
三波川帯、領家帯・・・・100Ma
② コノドント革命・放散虫革命
層序の逆転や繰り返しが各所でみつかり、付加体でしか説明がつかない。
付加体、プレートテクニクスを受容せざるを得なくなったことを革命という。
6.3 新たな革命?
砕屑性ジルコン年代によって、三波川帯は白亜紀最前期から白亜紀後期の原岩からできたと訂正されつつある。これは列島の形成史を塗り替えることになるかもしれない。
第7章 産声~幼少期
7.1受動的大陸縁から活動的大陸縁へ
日本列島の形成は、520Ma頃に活動的大陸縁に転換した南中国地塊の大陸縁で始まった。
7,2 さまざまな「日本最古」
日本最古の化石・・・・コノドント(凝灰岩から)高山市 472~439Ma
日本最古の地層・・・・日立変成岩(石英長石質岩の層)茨城県 511Ma以前
日本最古の岩石・・・・上麻生礫岩(ジュラ紀付加体)岐阜県 2000Ma
日本最古の鉱物・・・・花崗岩中のジルコン、富山県宇奈月 3750Ma
第8章 「大きな挫折」と成長期
8.1 大イベント
・南北中国の衝突・・・・250Ma
日本の付加体は南中国の東側で北中国に近いところでつくられた。
今後舞鶴帯と宇奈月変成岩の調査で新たな展開があるかもしれない。
8.2 大陸物質の供給と付加体の成長
ジュラ紀の付加体・・・・衝突によって出来た山脈からの砕屑物が付加体として堆積、渡島帯、北部北上帯、足尾帯、美濃帯、丹波帯、秩父帯など
白亜紀の付加体・・・・・四万十帯北帯、四万十帯南帯
8.3 三波川帯(高圧変成岩の上昇)
低温高圧」型変成岩の上昇過程は、いまだ謎です。海溝における海嶺の通過が候補として考えられています。
第9章 独立ー日本海形成
30Ma~15Maの背弧拡大によって日本海が形成された。
背弧拡大の原因・・・考えられた説は2つ
・火成活動で割れた。
・割れたから火成活動が起こった。
9.1 逆モーゼ(陸が割れて海ができる)
・回転した日本列島(20Ma~15Ma)
観音開き説と押し出し説がある。
9.2 消えた地質体?
領家帯の南半分がない。(領家帯の南北の変成温度が非対称)
9.3 中央構造線が持つ「2つの顔」
古中央構造線・・・九州から関東まで 低角の衝上断層
新中央構造線・・・四国中央から紀伊半島中央部 高角の横ずれ断層
第10章 島弧の衝突・・・・省略
第11章 フォッサマグナ
11.1 フォッサマグナとは
ラテン語「巨大な窪地」と意味でナウマンが命名した。西側の境界は糸魚川静岡構造線だが東側は不明であった。
11.2 西南日本と東北日本との境界は?
関東山地に見られるように、四万十帯、秩父帯、三波川帯などの地質は糸魚川静岡構造線を越えて連続しているため糸魚川静岡構造線は境界と認められない。
候補として、銚子柏崎線があったが、棚倉構造線と利根川構造線に挟まれる、茂木や銚子が東北日本に入ることがわかり、これらの南に銚子柏崎線と多くの部分で重なるが利根川構造線と改めて名づけられた。従って西南日本と東北日本との境界は、利根川構造線が実質的な地質学上の境界と考えられる。
11.3 フォッサマグナの成因
南部フォッサマグナの成因は従来通りと考えられる。
観音開きでの乖離により沈降、それに加えて伊豆小笠原弧の衝突により、関東山地で付加体が「八の字」になった。
北部フォッサマグナの成因は、東北日本が観音開きよりさらに太平洋側に200km以上移動したことにより、沈降したと考えられる。これは従来の成因説を新たに発展させた説として理解できる。
第12章 日本列島の大構造
付加体がどのように積み重なっているかは難しく、例えば黒瀬川帯は様々な年代の岩石を含む。
4つの仮説を説明しているが、最近注目されているのは水平構造説とのこと。
水平構造説
①黒瀬川帯全体が内帯起源の巨大なクリッペである。(クリッペとは、取り残された状態を言い、根拠なし地塊とも言われる)
②日本列島全体に、どの地質帯が現れるかは、削剥レベルによって制御される。
③九州では、削剥レベルが浅いので黒瀬川帯が広く分布し、三波川帯が九州や、紀伊半島で「消失」するのも削剥レベルの違いであると説明できる。
13章 日本列島の基盤ー各論
13.1 大陸起源の地質帯
南部北上帯・・・450Ma花崗岩
日立変成岩類・・・500Maをこえる花崗岩の小岩体
飛騨帯・・・・310~170Maの花崗岩、片麻岩
肥後帯・・・飛騨帯と同じ頃
宇奈月帯・・・253~258Ma 中圧型変成岩、十字石が見られる
南北中国地塊の衝突帯の延長という説がある。
13.2 南北中国の衝突によって形成された蛇紋岩メランジュ
三群ー蓮華帯、黒瀬川帯
13.3 ペルム紀後期以降の地質帯
以下領家帯と日高変成帯を除き省略します。
領家帯
85~100Maで花崗岩の年代は、阿武隈帯(110~120Ma)、肥後帯(前出)
とも異なる。変成岩の原岩は大部分がジュラ紀付加体と考えられます。

日高変成帯
沈み込みに伴う火山フロント
周辺で形成された高温型変成岩ではなく、「東西北海道衝突の際にめくれ上がった東北海道の大陸地殻断面」と解釈される。

感想、私見
地向斜造山論は1980年まででそれ以降は、否定されているとの。しかし、9/22のブログで紹介したように、NHKスペシャル「列島誕生・ジオ・ジャパン 前編・後編」という番組では、第3の事件 1400万年前カルデラ噴火によってできた花崗岩が浮き上がって西日本の山を作ったとしている。「激動の日本列島 誕生の物語」宝島社、番組製作斑監修、2017年初版という立派な本も出ている。
話は解りやすくて、感心したが、間違っているとすると、公共の報道機関として
恥ずかしい話である。そういえば、番組に付加体の話は出てこなかったかも?

ただし、もし地向斜造山論が地質学会にまだあり、完全に否定されていないなら、断定的な説明の仕方を換えるべきである。
考古学の日本人の起源でも、二重構造モデルを否定する人がいるわけであるから、国立科学博物館の偉い人とはいえ、少し疑問が残る。それともこの疑問は私の勘違い?

追記
次回再調査結果を報告します。





















  


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